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執筆者の写真Yoshiyuki Takasu

子どもがミスしたときの考え方

Yoshiが初めて高校の教員として働き始めたとき、子どもに対する印象は「えっ、こんなこともできないの?!」でした。

物忘れをする子ども。大人はそれにどう接するか。

「明日はこの書類の提出日です」と帰りのSHRで伝えても、翌日には忘れる生徒がいます。「来週のこの日は単語テストです」と伝えても、当日には「聞いてないよー!」と教室で叫ぶ生徒がいます。高校3年生になってもこんな物忘れや遅刻などの小さなミスを繰り返す子供が予想以上に多くて驚きました。もう少しで大学生にもなるのに、彼らは大丈夫なのかとも心配になったものです。


でも、しばらく彼らの担任としてサポートしていると、見方が変わりました。今はこう思います。


「大人は子供に対して何かができて当たり前だと思いすぎている」


不思議なもので、ある瞬間に「子供も大人と同じように人並みになんでもできる」と思い込んでいることに気がつきました。この思い込みは間違いで、とんでもないことです。


もう高校生なんだからとか、私がこれくらいの年齢の時にはこんなじゃなかったとか、何かと手頃なレッテルを見つけては、高めの期待値を課してしまう大人も散見されます。


でも、これらのレッテルは子供からすると一方的な押しつけでしかありません。気がついたら高校生になっていたわけですし、親の当時の様子なんて分かりません。まるで、「今どきの若いモンは」と管理職に詰められる部下のようにも聞こえます。


よって、子供は何かができなくて当たり前、逆に何かできたらめちゃくちゃ素晴らしい!というスタンスで生徒に向き合うようになりました。当然の結果かもしれませんが、このスタンスを取ることができるとお互いに楽になり、人間関係もよくなります。


ただし、これは甘やかすのとは違います。


子供に対して大人並みの期待をするのではなく、子供が大人並みのパフォーマンスを出せるように仕掛けを打っていくんです。言い換えれば、子供でもミスが起こらないような環境を整えてあげる。


物忘れが激しいなら、タスクが生まれた瞬間にリマインダーをスマホに設定させるとか。ゲームをやってしまうならスクリーンタイムを設定するとか。お互いに合意の上で手を打っていくのは、一緒に物事を進めているような感覚にもなります。


子供は出来なくて当たり前。


子供は1回言っただけで出来なくても当たり前。


子供のミスは大人のせい。


今日もレッスン担当の子供がどうしたら伸びるのかを考えます。

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